オタクしたい気がするオタクの戯言

 

  やっほ~おたくです。環境の変化、年齢とともに変化する自分の体にそろそろ耐えがたさを抱き始める三十路も手前のアラサーオタクです。ようやく自分に合うものみつけても、自分が変わってしまうから年齢っておそろしいよね。深イイ~~!!

 

 禍も極まりに極まり続けてなかなか前向きにものを見られない中で、追い打ちをかけるように結局またあんまり明るくない話で申し訳ないんですけど、頭の中を文字にしたら少し胸のつっかえが取れていくんじゃないかなみたいな希望的観測を込みで、週末の夜長においしいハーブティーでも飲みながら愉しんでいただけたら。私ハーブティー飲めませんけど(聞いてない)

 

 

 気づいたら禍といわれる状況になって2年が経とうとして、3度目の春が来るらしい。なんだかもうそれだけで泣きそうになってしまった。我々はもうそんなに長い期間、こんな未知のウイルスと戦い続け、未曾有の状況を味わっているんだなあ。禍になる手前2020年の1月に、関西ジャニーズjr.が満員の京セラドーム大阪でウルトラハッピーなコンサートを3公演もできたこと、運なんてものを感じるのは勝手だけど、それでもタイミングだったんだなあと思う。あの時大阪の神社で「健康に過ごせますように」と初詣として祈ってきたのにそんなレベルの話でなくなってしまった。

 

 2年の間、変わらないことにもやもやして地団駄を踏んだり、変わってしまうことに不安を抱いたり、薄暗く見える世の中の中でそれでもいろんなことがあったけど、何よりも私自身、「オタクをしないことが当たり前」になってしまったことが、あまりにも大きい。禍になる前の頃は、1~2月に一回、東京大阪名古屋をご近所のように行き来して現場に通ったり、オタク友人各位と顔を合わせたりしていたのに。

 

 禍1年目前半。未知のウイルスに対して、結構恐れてた。宣言が出て、町から人が消えて、気軽に外出もできなくなって。全国みんながみんな、そういう状況で、語弊を伴う言い方だけど、みんながそれに従って生活してたし、それが当たり前で、みんなが同じだったからそういうもんなんだと思えてた。ライブが出来なくなって、アイドル誌も過去のグラビアをつなぎ合わせて1冊の雑誌を形にしてくれて、自宅からリモートラジオしてくれたり、配信ライブをするとか、ISLAND TVを活用したりとか、YouTube配信、手洗い動画、、エンタメを殺さないための努力はずっと続けられていて。現場に行けないことによるオタクへのモチベーションの低下は確かに否定できなかったけど、あつ森にドハマりしたり、筋トレしたり、どうにかこうにか生き抜いてた。状況が落ち着いてまた悪化しての繰り返しの中で、決まったと思った現場が悉く中止、配信切り替え…となっていくのを見るたびに、期待することすら止めたほうが楽なのでは…と思うようになった。

 

 禍1年目後半~2年目。相変わらず状況はよくなったり悪くなったりを行ったり来たりしていたけど、それでも世の中はそれと共存しながらどう経済を再開させていくかというところに舵を切り出した。エンタメも少しずつ再開されだして、小さい会場から。1番最初の有観客現場、Lilかんさいだったよね。オタク側の想いもそうだけど、まだ若いLilかんさいたちがどんな気持ちでいたかと思うと胸が避けそうな気持にもなります。

少しずつ探り探りに現場が再開されていったり、外出したり遊んだりっていうことができるようになってきたこのころに悩まされたのは、現場があっても行けないことだった。小さな田舎にある地元は、東京が日に300人500人と感染者が出ていた時期に、1人2人でも感染者が出れば大騒ぎのもので。どこに働いてる女性で男性で何歳くらいでという情報が瞬く間に町中を駆け巡った。噂好きの田舎の悪いなと思うところを散々目にして辟易した。それと同時に、私がこの時期に外に出向き、万が一感染しようものなら起こりえたであろう「社会的に殺される」とリスクを負う勇気はなかった。かたや遠征して現場に参加するオタクを見る中で、毎日働けど働けど何も報われないような気持になって、「嫉妬」といってしまえばそれなのだけど。「自粛」「自己責任」の曖昧で辛い風潮の下で、どう考えても現場に行くことも、小さな地元から外へ出ることもできなかった。さながら鎖国だし踏絵だった。江戸時代かよ。

 

 現場に期待をすることもなくなり、行けることもなくなり、いつしかこうやって低空飛行している状態が当たり前みたいになってきた。適当に好きなようにテレビ露出等のコンテンツをかいつまんで、おいしいごはんを食べてればそれとなく生きていけるようになった。満足してる、と思ってる。兄弟が結婚したり、新生活を始めたり、「オタクじゃない自分」を得てきている自分が確かにいて、あんなに現場がなきゃ生きていけなかったのに、「案外生きていけるんじゃん」なんて思ったりしてる。引き換えに、あの頃の爆発的な興奮とか高揚感とか、抜群に心が躍る瞬間みたいなもの、なんかどっかにおいてきちゃった気がするけど。マスク、あってもなくても無表情だよあたしゃ。勝たんコンに「行かない」選択をして、たしかに行かないことを選んだのは自分なのだけど、どうしようもない黒い気持ちに埋め尽くされる日もあって、こんな気持ちでオタクをするのは良くないなと、意識的に離れているうちに、オタクである当事者意識は結構薄れてしまって、また一歩、「当事者でいられなくなったな」っていう謎の寂しさを勝手に感じてしまって、心が遠のいてしまった。

 

 うれしいことももちろんあった。なによりもデビュー。暗雲たちこめる世の中に希望の光を差し込んでくれる妖精さんみたいななにわ男子たちが「初心LOVE」をひっさげて人間界にやってきてくれたこと、感謝してもしきれない。本人たちこそきっとこの禍の中で、先の見えない不安と相当戦ってきたであろうに、表に見せてくれるのはいつも笑顔で、「ファンの人の力になれるスーパーマンみたいな存在になりたい」と言い続けてきてくれたことに、何度となく救われた。デビュー発表、地上波ゴールデン、いつもよく見るテレビにたくさんなにわ男子が出るようになって、羽田空港のデビューイベント、CDリリース、夢が現実になる景色をたくさん見せてもらった。

 

 人生このかた、半分以上オタクとして生きてきたし、友達みんなオタクだから、オタクじゃない自分ってどういう自分なんだろうとちょっと想像もしづらいし笑えてしまう。それぐらいオタクとして楽しく生きてきて、足を洗いたい自分と、オタクでいたい自分が葛藤するときもある。「変わっていくことをなぜ僕らは恐れるのかな?変わらないものを笑うくせに」って本当にその歌詞のままに悩み続けている。どうオタクするかなんて人それぞれなんだし、どんなふうにファンでいたっていいわけで、わざわざこんなブログなんか書かなくたって明日は来るんだけど、楽しすぎた今までの思い出とともに、「おたく」の形についこだわりたくなってしまう自分も消せなくて、悩みってのは尽きないね。人生はいつだって岐路だらけ~~~~。

 

 金曜日の夜長にしんどい話ばっかりしててもいけないから、楽しい話しよ。いつか現場に行くかもしれないときの話でもしようかな。

 

 現場ってたのしいよね。もう当たった時から楽しいの。どんな服着ようかなってところから始まって、あからさまなメンバーカラーを取り入れることにちょっと恥ずかしさも覚える年齢になってきて、寒いかな暑いかなって、一張羅で参戦したいけど、あんまり大金は出せなくて、手ごろに可愛い(セール品なら尚)服がないかな~なんて結局ZOZOTOWN見ながら半日時間溶かしてる。紛れもなくオタクのくせに、いかにおしゃれしてオタクじゃない空気を出せるかということを考え続けてる。化粧品を新調しようかな、とか、髪の毛がプリンになってきてるからイメチェン含めていつ美容院に行こうかな、コンタクト切れそうだから眼科にもいかないといけないし、ホテル予約のためにまたスマホとにらめっこして、じゃらんのポイントが残ってたらラッキーだし、今日同じホテルを〇人が予約しました♪とか言われると「同志…?」なんて思うのよ。行きかえりは新幹線にしようか、バスにしようか、大阪行くなら名古屋から近鉄線に乗るのもいいなとか。

 

 現場の日の朝は特別で、冬だったりすると、まだ夜も明けきらないときの、ツンとした冷たい空気とか、時にはタクシーで駅まで向かった日のこととか、あの日ウキウキしながらつけてた香水の匂いとか、忘れられずに残ってる。未練がましい彼女みたいなこと言ったな。

 

 大阪松竹座に行くときは、新幹線で新大阪駅で降りて、そこからの道のりは大体慣れてる。中央改札出て、正面のエスカレーター降りたらもうすぐ御堂筋線。なんだけど毎回エスカレーターが右か左かのトラップにここですでに引っかかる。新大阪駅は観光客多すぎてもはや逆になってること多いけど。あの改札手前のマクドナルドってまだあったんだっけ?しばらく行ってなくて忘れそう。中央改札手前のタリーズで公演後に泣きながらパスタ食べた夜もあった。改札抜けて行き先表示を見るたびに「なかもず、って可愛いよなあ」と思いながらまたエスカレーターを上る。降りてすぐのところで御堂筋線の音楽に浮足立つ。「なかつ↑」じゃなくて「なかつ↓」なんだなとか、無駄に「にしなかじまみなみがた」って言いたかったりとか毎度同じこと思いながら電車さえも楽しんでいるし、なんばで下車したら、いつもの出口だ~~~!!って毎回感動して、HIPSのパチ屋の馬鹿デカ音楽と謎のにおいに安心感さえ覚えるよね。さすがに外出たとこの立ち食いラーメン屋の前だけはいついっても強烈な匂いだな~と思うけど。開演よりちょっと早めになんばにいって、商店街筋を適当に練り歩くのが楽しい、夜行バスで大阪に行くと、朝早すぎてシャッター街だったこともあるけどね。夜行バスといえば「梅田モータープールってどこだよあるある」ってあるよね、梅田駅と大阪駅近辺、噂通りのダンジョンで何回いってもわからない。脱線した、電車だけに。寒~。551とか戎橋の蔦屋とかスタバとかかに道楽とかグリコの看板とか、いつものDaisoとか、何回通っても新鮮にわくわくちゃうの何なんだろう。松竹座前にいると聞こえる世の中の「なに?関ジャニ?」とかいう声も、公演終わって外に出てきて、居酒屋キャッチのお兄さんに「この人らも鳥貴族行くんか…」みたいな顔されて、文字通り鳥貴族であ~だこ~だ言いながらとろろ焼きを食べて盛り上がりたい。冬の寒空と御堂筋のイルミネーション、そろそろ恋しいな。

 

 城ホールにいくときは大体迷う。そもそもなんばで降りることがほとんどだからJRの電車にうまくのれない。山手線もそうなんだけど、環状の電車はなおさら難しい。大阪城公園、たくさんお店もできてきれいになったよね。ローソンしかなくてトイレ探しが地獄だった時にも一度訪れたことがあるのでびっくりした。公園の噴水も時計も水上バス乗り場も、うわさに聞いてたやつだ~~と思うし、公演後に出てきた瞬間見えるライトアップされた大阪城には一人前に感動してみたりする。

 

 京セラドーム経験は少ないけどどれも大切なので書いておこ。でっかいイオンのおかげで忘れ物してもなんだかんだ困らないのは助かるし、トイレどこ??となってもとりあえずイオンに行けばいいなと思えるからめっちゃ助かる、トイレ心配しガチオタク。人の波に押されるように歩道橋を通って、あのねじり鉢巻きしましたみたいな形の京セラドームが見えてくると、これまた「てれびでみたことあるやつだ~~~」と思う。オリックスのロゴもなにわ男子のファンとなれば馴染みが深すぎてもはや親戚みたいな心持で見つめてしまう。またこれから先何度でも、京セラドームの景色を見られる機会ががあるといいな。

 

 東京だったら東京ドーム。新宿から中央線にのろうか、総武線に乗ろうか迷って、まあ数分しか変わらんなら総武線の各駅停車に乗ろう、と思う。水道橋降りた瞬間、東口に出るんだか西口に出るんだか迷うのがデフォルト。改札出るときに、公演後のこの改札の混雑を想像してちょっと病む。ICカードのチャージはここでしとこう。駅前の居酒屋を右に見て、人並みに任せて歩いたら大体もう東京ドームみたいなとこある。そのうちまた東京ドームに来れますように。

 

 横浜アリーナ行きたいよね。新横浜~~~~~新横浜~~~~~。横浜線菊名から新横浜に向かう電車、いつも同志のオタクしかいなくて笑っちゃう。新横浜の駅ナカで、いつもグッズのカラフルなポスターの外袋やうちわの柄たちが見え隠れする現場の日、なんだか新横の駅に似合わなくていつも微笑んでしまう。駅前でダフ屋のお兄さんを目にしつつ、謎の雑誌のバックナンバー販売してくれてる本屋さんを右目に通り過ぎて歩行者通路をオタクの波に沿ってあるいたらもう横アリじゃん。ていうか現場、オタクについていけば大体目的地につける。グッズを買うために横浜アリーナを囲むようにぐるっと長い列を作って、なかには入れた瞬間には「音漏れしないかな~♪」とかいう下心ばかりチラつかせながらグッズ買ってる。交通整備のおにいさんに怒られながら、人波をかきわけて新横周辺でご飯食べられるところ探してみたりして。横浜アリーナでスタンド南ブロックまで歩いてやってきてくれるなにわ男子を想像しながら、横アリにまた行ける日を楽しみにしてる。

 

 関西古の老害オタクは日生劇場新橋演舞場にも行きたい。有楽町でおりて、いつも有楽町駅前で「テレビのインタビューしてんのここか~」と思う。あの頃は終業後に日比谷銀座劇場近辺に平日通えるOLになりたいなんて夢見た日もあったけど。なにわ男子、日生劇場公演してくれないかな?日比谷シャンテ通り過ぎたら日生劇場は目の前で、何度となく入り口の前で写真を撮ったなあ。ビル街の中にこんな非日常の劇場が存在するの、不思議だよね~っていつも思う。有楽町から銀座方面に出た時と、日比谷方面に出た時と、世界の違いを感じちゃう。正直あの辺の地理そこまで詳しくないから、頓珍漢なこといってたらこそっと教えてください。

 

 いろんなことをぽつりぽつりと思い出していたら、楽しかったな、という思いでしかなくて、結局現場に行くことに未練しかないんじゃないか?とか思う。でももう3年もこんな生活続けてたら、どこでスイッチを切り替えていいのか正直分からなくなってしまった。人生どっちに曲がっていったらいいんでしょ。そんなの結局自分次第でしかないんだけど、ちょっと聞いてほしかった話。重たかったね~~陳謝。禍、いつ終わるの?って気持ちもあるし、永遠に終わらないならもっと穏やかに共存できる道はないものか…と溜息出ちゃう。連休明けからの週5勤務を終えて、やっと週末が来るのうれしいな。まだまだ寒い日が続くけど、ご自愛ご自愛で、暖かくして過ごそうね。こんな拙著を読んでくださった友人各位に、また以前のように気楽に顔を合わせられる日々が来ますように。一人暮らし、人肌恋しくて困っちゃうな~。おわり。